北総・東葉あるべき料金研究会  発足

住民による自主調査実施4~6月 調査への協力のお願い

北総線値下げ5%で終わらせない!
 北総・東葉あるべき料金研究会

代表 岩波初美【アクアライン800円仕掛け人】
北総鉄道・東葉高速鉄道は、いずれも自治体が出資を行っている鉄道路線ですが、建設費を返すためとの理由から、在来線の2~3倍の運賃設定がされています。住民にとっては移動のための費用が生活費を圧迫し、目の前にあっても利用できない鉄道・できるだけ利用したくない鉄道と化しています。更に移動経費が高い結果として、千葉ニュータウンの開発計画も当初計画の4分の1、修正計画の約半分程度でストップしています。

 一方で、皆様ご存知のように、通行料金を3分の1に値下げさせた東京湾アクアラインでは、木更津市の人口が市制施行以来最高となり、10数年手付かずであった、木更津市内の区画整理用地に大手の商業施設が誘致を決定し、22年度は千葉県予算148億円が、房総半島の観光地整備事業に投入されるなど、料金値下げが大きな経済効果を生み出すことが正に目の前で証明されています。なぜ、アクアラインで3分の1まで料金を下げられたのに、北総鉄道では5%しか値下げできないのでしょうか??

鉄道料金と利用見込み、土地需要見込み等の自主調査をします。
調査費用捻出のため、住民の皆様、賛助会員になってください。

アクアラインの値下げ実現の決め手となったのが「科学的技術に基づいた交通分析データ」です。平成13年約8年前、私は「ミープラン」という優れた分析技術を知り、この調査を自身の私財で実施し、800円という値下げの目標値を導きました。その結果を知った市民・企業が組織をつくり、活動のための浄財を集めて、8年間で45万人の署名と度重なる県議会での社会実験実施の議決、そして県内76市町村長の賛同署名を得て、ようやく森田知事の手で、800円での社会実験が決定したのです。地元をあげての住民運動の盛り上がりは、「住民に権力あり」を示す結果となりました。

北総・東葉高速地域でも「住民の力」を結集させ、本当の地域発展のために2つの貴重な公共財産を如何に活用していくことができるか・・まず、ひとりひとりが動いていくことが肝心です。努力の分だけ実を結んだ房総に次いで、住んでいるこの地域の価値を高めていくために、まず4~6月は、基礎データ収集、課題や解決方法を探るための住民・利害関係者への意識調査を行います。

実現の鍵・今後すべきこと

1.科学的なデータに 基づいたあるべき料金を導き出す

2.住民・企業一体となって料金を自分たち で決め、実現のための行動を起こす


調査依頼先 ㈱アプレイザル 

調査期間  約3ヶ月 4~6月、6月25日結果報告会実施

調査内容  

北総・東葉高速沿線の土地利用と交通に関する基礎データの収集整理

アンケート・ヒアリングによる意識調査(鉄道供給者・利用者)

鉄道利用を促進するために国内外の先進事例の研究と導入検討

①~③を踏まえて、解決のための糸口を示していきます。

総合分析モデル「ミープラン」(ケンブリッジ大学とアプレイザルとの共同開発)を使用した総合分析は、実施までに相当の準備が必要であり、上記第一次調査を踏まえた上で、8月以降に実施は可能となります。こうした本格調査は、行政機関が住民の意向を受けて実施する筋のものです。是非、本格調査につなげていきましょう。

調査費用・活動費用合わせて 目標額300万円を集めます。

(本調査は㈱アプレイザルによる応援特別価格です。)


北総・東葉あるべき料金研究会 調査のための賛助会員になってください。

趣旨および手法に賛同いただける方は、賛助会員になってください。調査結果は6月報告会と概要版チラシ、ホームページによって広く公開します。

やっぱり!運賃が安い=魅力大=地価高い
鉄道料金比較表 約16km分の運賃


その土地の魅力を決める鉄道料金!
松下文洋(アクアライン800円仕掛け人)
ミープラン都市総合分析システム開発者、講談社現代新書『道路の経済学』著者

都市が元気にならなければ、いずれ福祉も医療も成り立ちません。都市を元気に、住んで楽しいものに変えるにはどうしたら良いのでしょうか。
特に、町を元気にさせるには新しい産業を興そうとする人や住宅を建てたいと思う人にとって魅力ある地域であることが欠かせません。その魅力は近代経済学では地価と交通費で決まると考えられています。つまり、高い鉄道料金によって本来立地するはずの企業・住宅がほかの地域に奪われ、結果として地価を相対的に下げて、皆さんの資産価値を減らしているのです。加えて、鉄道料金が高いために乗用車を多用することになり、道路は渋滞し、CO2をまき散らしてしまっていると言えるでしょう。
当社と英国ケンブリッジ大学で開発した都市総合分析システム「ミープラン」は科学的データを打ち出しますので、課題は何か、解決策の費用対効果はどうか等、市民の合意形成に大きな支援ができるものと考えます。


北総鉄道・東葉高速鉄道は集中医療で根本治療を!
溝渕清彦(アクアライン800円仕掛け人)
不動産鑑定士、日本債券信用銀行国際金融部門を経て、現在ジオ不動産研究所代表。共著「社会資本投資の費用・効果分析法 アクアライン・常磐新線評価の実際」東洋経済新報社刊他

バブル期に事業計画され、バブル崩壊後に開通した北総・東葉高速の両鉄道は在来鉄道に比較し異常高の運賃設定がなされています。両鉄道沿線の住民の生活費を脅かす運賃水準に達していて、とにかく異常です。
何故このような割高な公共鉄道運賃が設定され、放置されてきたのか、住民みんなで考え、調べる時が来ていると思います。原因はいろいろあるでしょうが、今まで一時的延命策だけをとってきたツケが癌細胞となり、身体全体に転移し危篤状態になっている状況にあると思います。
この際、多方面にわたる名医を総動員し、早急に病因を一つ一つ明らかにして、病巣を摘出する手術が急務だと思います。まずは、地元鉄道沿線住民が力をあわせ、根気強くあきらめずに実行することが大切です。